島根研修「食・地域・記憶」

日時
2018年2月22日(木)〜2月24日(土)
場所
島根県松江市および周辺地域
募集人数
3名程度
主催
東京大学大学院博士課程教育リーディングプログラム「多文化共生・統合人間学プログラム(IHS)」教育プロジェクト2「共生のプラクシス──市民社会と地域という思想」
備考
本研修は、教育プロジェクト2が開講しているAセメスター「多文化共生・統合人間学実験実習II」(林少陽先生)の単位認定対象となるイベントです(なお、履修者は二つ以上の対象イベントに参加し、活動報告書を執筆することが求められます)。ただし、IHSプログラム生は、履修の有無にかかわらずご応募いただけます。

IHS・教育プロジェクト2では、これまで、「食」と「農」をとりわけ「地域」との関わりにおいて考察し、調査する一連のセミナーと実習を行ってきました。今年度も、つくばみらい市での農業実習や、「食・地域・文化遺産」をテーマに掲げたナポリ、ローマ等をめぐるイタリア研修などを通じて、現場の知見を育んできています。このたび、その一環として、昨年度に引き続き、2月22日(木)〜2月24日(土)に、島根県松江市とその周辺を訪れ、「食・地域・記憶」をテーマとする研修を実施します。

研修は、島根大学の「しまだいCOC」と、同大学院人文社会科学研究科言語・社会文化専攻社会文化コース(歴史・考古)の先生方や学生のみなさんの協力をいただいて行います。「しまだいCOC」は、大学が地域と手を組み、地域に根差した研究、教育、社会貢献活動を実施することで、「地域コミュニティの中核的存在(Center of Community)」としての役割を果たすことを目的とする、大学COC事業として文部科学省の認可を受けています。今回は、「しまだいCOC」と関わりをもつ、三重大学生物資源学部の木材建築を専門とする学生たちもくわえたグループで現地をともにまわり、COCプロジェクトの経験を伺い、議論し、知見を共有するなかで、「地域」の「食・農」「建築・風景」を通して共同体の「記憶」とはどのように継承されるのかという主題について、新たな視野を拓くことが目指されます。

現場としては、山陰の特性を活かした地域志向の小売業と生産者との協働を展開なさっているスーパー「みしまや」を訪問し、さらに、そのパートナーである松江市周辺の農業生産・食関連の施設の視察とインタビューを行う予定です。くわえて、地域文化と産業の特性やその歴史的背景、そして現在直面する問題を、島根大学および三重大学の学生たちとともに博物館や出雲大社などを訪ねて考察します。また、「しまだいCOC」が再生に取り組む古民家を会場にして、島根・三重からの参加大学院生とのレクチャー・ワークショップを行い、建築・食について思索を深めます。

この研修に参加するIHSプログラム生を、3名程度募集します。関心のある方はふるってご応募ください。

参加要件

  1. IHSのプログラム生であり、この研修の趣旨を理解して積極的に関与する志を有していること。
  2. 視察先の現場の実践を尊重すること。
  3. 写真・映像・音声等を記録することと、その記録されたものをプログラム広報活動で使用する可能性があることを了承したうえで参加すること。

参加にあたって

  1. 参加を希望するプログラム生は、12月23日(土・祝)までに、下記の「連絡先」メールアドレスまで応募の届け出をしてください。参加希望者が募集人員を超過する場合には、選抜を行います。この場合、応募動機書を提出していただくことになりますので、お含み置きください。
  2. 島根大学ならびに三重大学とのワークショップでは、参加者の専門の見地を活かして、地域の「食・農」「建築・風景」等にみられる「記憶」の継承という本研修の主題と関わるテーマをそれぞれが設定し、専門を異にするひとたちと共有できるような発表をしていただきます(英語も可。20分程度)
  3. 参加者には、東京大学ならびにIHSの規定に則って旅費を支給します。それ以外の個人にかかる経費については各自で負担することになります。参加する場合は、手続き上必要な書類を期限内に提出することが求められます。
  4. 参加については、事前に主専攻の指導教員に十分な説明を行い、了承を得てください。所定の「IHSプログラム学外活動 参加承諾書」に指導教員の署名と承認印を受領し、提出していただくことが出張の要件となります。
  5. 参加者は活動終了後に「活動報告書」の提出を求められます。

連絡先

応募・問い合わせの際には、下記のメールアドレス宛にご連絡ください。
IHS・教育プロジェクト2:project2[at]ihs.c.u-tokyo.ac.jp

関連機関URL

プロジェクト2の関連活動(2017年度実施分)

参考資料

Praxis of Coexistence in Cultural Diversity Volume 2, International Conference “Food and Civil Society”, IHS Educational Project 2, 2017.
(教育プロジェクト2が2015年に実施した国際カンファレンス “Food and Civil Society”の成果報告論集です。IHSプログラム生で希望者の方には一部進呈いたしますので、ご連絡ください。)