サラ・ヘイナマー教授 公開講演&ワークショップ “Gender and Embodiment”

サラ・ヘイナマー教授 公開講演&ワークショップ “Gender and Embodiment”

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日時
2015年3月27日(金)16:00-18:30
場所
東京大学駒場キャンパス18号館4階コラボレーションルーム3
講演者
サラ・ヘイナマー(フィンランド・ユヴェスキュラ大学教授)
中村彩(東京大学大学院総合文化研究科博士課程/IHSプログラム生)
使用言語
英語(通訳なし)
備考
入場無料・事前登録不要
主催
東京大学大学院博士課程教育リーディングプログラム「多文化共生・統合人間学プログラム(IHS)」教育プロジェクト2「共生のプラクシス―--市民社会と地域という思想」
後援
東京大学大学院総合文化研究科・教養学部附属 共生のための国際哲学教育研究センター(UTCP)

IHS教育プロジェクト2「共生のプラクシス──市民社会と地域という思想」では、このたび、大阪大学大学院文学研究科臨床哲学研究室と東京大学UTCPの協力を得て、3月27日(金)にサラ・ヘイナマー教授を駒場キャンパスにお招きして、"Gender and Embodiment"と題する公開講演&ワークショップを開催いたします。

ヘイナマー教授は、『性差の現象学に向けて:フッサール、メルロ=ポンティ、ボーヴォワール』(Toward a Phenomenology of Sexual Difference: Husserl, Merleau-Ponty, Beauvoir, 2003)の著者として知られ、フッサール研究者や現象学研究者のあいだではすでに名の知られた方ですが、博士論文「身振り・スタイル・性:ボーヴォワールとメルロ=ポンティの身体の現象学と、性差の問題に対してそれが持つ関連」(Ele, tyyli ja sukupuoli: Beauvoirin ja Merleau-Pontyn ruumiinfenomenologia ja sen merkitys sukupuolikysymykselle, 1996)で博士号を取得して以来、いわゆる「フェミニスト現象学」の中核を担ってきた方です。現在、フィンランドのユヴェスキュラ大学教授とヘルシンキ大学「主観性、歴史性、共同性研究所」(SHC)の所長を兼任しておられ、2007年から2014年まで北欧現象学会の会長も務めていらっしゃいました。

現象学、身体論、精神分析、女性学、ジェンダー論、フェミニズムなどをご専門とし、これまで主に、モーリス・メルロ=ポンティとシモーヌ・ド・ボーヴォワールの哲学を縦糸に、ジュディス・バトラーやジュリア・クリステヴァ、リュス・イリガライなどの思想を横糸に、「性差」の問題や、「妊娠」、「出産」、「誕生」、「老い」といった現象を、現象学的に考察なさってきました。ここ数年、エトムント・フッサールの倫理思想にも関心を広げ、また、マルティン・ハイデガーやエマニュエル・レヴィナスの「死」をめぐる思索をも射程に入れて研究を進めておられます。2007年に来日し、日本現象学会(於:大阪大学豊中キャンパス)や東京大学グローバルCOE「死生学の展開と組織化」主催の講演会(於:本郷キャンパス)等でご講演をなさいました。

なお、本教育プロジェクトでは、この機会を利用して、本講演会をプロジェクト2「プログラム生自主企画」の一つである「女性・ジェンダーの視点から『現場』を考える」企画とのコラボレーションという形で実施いたします。本プログラム生自主企画は、これまで、アジア女性資料センターへのインタビューや定例勉強会を通じて、「多文化共生」や「格差・人権」を考えるにあたって一つの重要な要素として挙げられる「性差」の問題に取り組んできました。このたび、大阪大学から貴重な機会の提供を受け、UTCPの協力を仰ぎながら、学生自主企画と連動させる形でのワークショップが実現いたしました。

当日は、ヘイナマー教授から"Gender and Embodiment"と題するご講演をいただいたあとに、それに呼応する形で、東京大学の側からの提題者として、UTCPとIHSからそれぞれディスカッサントと学生報告者という形で議論に参加いたします。

ヘイナマー教授と直接意見交換できる貴重な機会ですので、万障お繰り合わせのうえ、ご来場いただければと存じます。

関連リンク
東京大学グローバルCOE「死生学の展開と組織化」主催の講演会の報告については、以下のサイトで閲覧できます。
http://www.l.u-tokyo.ac.jp/shiseigaku/ja/gyouji/k071107.htm

なお、駒場での講演に先立ちまして、大阪大学・文学研究科に数日間滞在し、本企画に関連した公開講演・公開セミナーがおこなわれます。
以下のリンクから、タイムテーブルとポスターが閲覧できます。
http://www.osaka-u.ac.jp/en/news/seminar/2015/03/6464

※注意
写真・映像・音声などを記録すること、および、その記録されたものをプログラム広報活動で使用する可能性があることを予めご了承ください。