香港研修「香港で考える日本哲学と東アジアの共生」参加プログラム生募集

IHSプロジェクト2は「共生のプラクシス──市民社会と地域という思想」というテーマで、市民社会の可能性について実践的に考えようと取り組んでいます。その際、わたしたちは地域の具体的な"現場"に立ち会いながら、近代の未完のプロジェクトであると同時に、近代のもたらすさまざまな矛盾を内包した「市民社会」について、別の可能性を考えようとしてきました。とりわけ重要なのは、あり得べき「市民社会」がいかにして抑圧と排除の暴力を最大限回避しながら、多様な他者との共生を実現していくことができるかという問題です。その際に、近代と共に、しかし同時に近代を相対化しながら、別の論理を構成しようとしてきた日本哲学のことばは、何らかのヒントをわたしたちに与えてくれるかもしれません。

今回の企画「香港で考える日本哲学と東アジアの共生」では、東アジアにおける共生の社会について、日本哲学のことばを媒介にしながら香港の学生と共に考えます。とりわけ、日本哲学研究者の上原麻有子教授(京都大学)をお招きし、京都大学の学生も交えて、日本哲学の豊かな可能性を香港から考えてみたいと思います。そして、ただ議論を交わすだけではなく、現地でのフィールドワークを組み合わせることによって、香港という"現場"を理解し、"現場"から新しい共生の市民社会を想像するための手がかりを得たいと思います。プロジェクト2からは引率教員として中島隆博教授と石井剛准教授が同行する予定です。専門の別を問わず、IHSプログラム生のみなさんの積極的な参加をお待ちしています。

日程
2015年3月12日(木)から3月15日(日)まで

場所
香港中文大学(研究交流)及び香港市内(フィールドワーク)

募集人数
5名

参加要件
  1. IHSのプログラム生であり、この研修の趣旨を理解して積極的に関与する志を有していること。
  2. 見学先の現場の実践を尊重すること。
  3. 写真・映像・音声等を記録することとその記録されたものをプログラム活動で使用する可能性があることを了承した上で参加すること。

なお、参加者は活動終了後に報告書の提出を求められます。

参加にあたって
  1. 参加を希望するプログラム生は2015年1月9日(金)16:00までに下記の連絡先メールアドレスまでご連絡ください。最終的に参加希望者が多い場合には、選抜を行います。
  2. 参加者には、東京大学の規程にしたがって旅費を支給します。それ以外の個人にかかる経費は各自で負担することになります。参加する場合には手続き上必要な書類を期限内に提出してもらいます。
  3. この研修は冬学期開講の「多文化共生・統合人間学実験実習II」(中島隆博)の一環として行われます。ただし、履修登録を行っていない場合にも参加は可能ですので、下記メールアドレスまでお気軽にご相談ください。
  4. 参加については指導教員に十分説明し、了承を得てください。

連絡先
参加希望・問い合わせの際には、下記のメールアドレス宛にご連絡ください。
IHS「共生のプラクシス」教育プロジェクト:project2 [at] ihs.c.u-tokyo.ac.jp([at]を@に変えてください)