京都風水研修「景観に関する統合的在来知の理解と近代学問知との融合」参加プログラム生募集

東アジアの地域(中国、朝鮮半島、ベトナム、日本など)には、環境を統合的に観て、操作する在来の景観知が存在します。これらは従来、民俗学、文化人類学、哲学等によって研究がなされてきましたが、その全貌はいまだ統合的に理解されているとは言えません。一方、近代の学問分野である景観工学、森林生態学なども、人と自然との関わりや、社会における人間の居住空間を模索するうえで、この景観知を理解しようとしているものの、必ずしもトータルに把握するに至ってはいません。

IHS「共生のプラクシス 市民社会と地域という思想」教育プロジェクトでは、村松伸教授(生産技術研究所・工学系大学院建築学専攻/総合地球環境学研究所)の提案で、東アジアの各地域に根強く残る風水、日本の民俗学的環境視点(野本寛一等の視点)などを実地に学び、近代の学問(ランドスケープ、森林生態学など)と融合させながら、既存の知を揺さぶり、21世紀に求められる統合的な景観知を習得するための研修プログラムを組みました。本プログラムの研修を受けることによって、参加者は、地域に土着的に根付く伝統知と、近代的な都市型の知との関係を考察しながら、今後の市民社会がどのようなあり方の可能性を秘めているのか、また、「人」と「自然」と「都市」の共生はいかにして可能なのかを模索します。また、国際・国内の行政の環境政策担当者としての広い視野を獲得することができます。

この研修に参加するIHSプログラム生を3〜4名募集します。

日程と場所
8月2日(土)〜9日(土)
京都:総合地球環境学研究所、吉田山、上賀茂、下賀茂神社、伏見稲荷、船岡山、比叡山
奈良:三輪山

参加要件
  1. IHSのプログラム生であり、この研修の趣旨を理解して積極的に関与する志を有していること。
  2. 山に登るので、それにふさわしい服装などを準備すること。
  3. 事前に指定された文献を読むこと。
  4. 最低でも5日間は参加すること。
  5. 写真・映像・音声等を記録することとその記録されたものをプログラム活動で使用する可能性があることを了承した上で参加すること。
     なお、参加者は活動終了後に報告書の提出を求められます。

参加にあたって
本研修参加希望者は、2014年7月10日(木)16:00までに下記のメールアドレスにご連絡ください。参加希望者が多い場合には選抜を行います。

連絡先
参加希望・問い合わせの際には、下記のメールアドレス宛にご連絡ください。
IHS「共生のプラクシス」教育プロジェクト:project2 [at] ihs.c.u-tokyo.ac.jp([at]を@に変えてください)